ネットワークをシンプルに考える。

宇宙、芸術、情報技術、哲学など。

情報ネットワーク概論:Ⅰ.情報ネットワークの歴史と基本技術(1.2 インターネット)

1.2 インターネット

1.2.1 インターネットの歴史

 コンピュータネットワークのうち、比較的狭い地域(適当な大きさの地理的地域)に限定して設置されたネットワークが構内情報通信網(Local Area Network)、LAN同士を接続する拠点間のネットワークが広域情報通信網(Wide Area Network)である。

 ここでインターネットは、LANやWANで構成させるイントラネット(Intranet)を相互に接続した一つの巨大なネットワークを指し示す。プロバイダ、企業、大学、研究組織、世界中のイントラが相互・に情報をやりとりするために不可欠な情報網であるといえる。

 インターネットの原型は1969年のARPANETであり、軍事研究用として研究所ならびに大学間の情報網として広がっていたが、1990年代、特にCERNでの情報交換を目的として誕生したWWW(World Wide Web)が利用され、ブラウザソフトMosaicによって画像や音声などをテキストと併記できるようになってからその広がりは大きくなっていった。1995年以降は、特に家庭用コンピュータWindowsの普及によって著しい拡大と基盤化が進んだといえる。

 

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fig01. NCSA Mosaic3.0 (Mosaic (web browser) - Wikipediaより)

 

1.2.2 パケット交換技術

 インターネットでは通信にパケット技術を採用している。パケットは1と0のビット列を一定の長さで区切り、宛先情報などのヘッダを付加したものである。パケット通信はイギリス国立物理学研究所のドナルド・デービスによって命名された(「小包」の意)。ここでパケット通信は、既存の宅配(送りたいものを箱に入れ、宛先を記載して送る)システムと同様に考えることができる。

 パケット通信は以下の三つの基本プロセスから成る。

パケット通信の基本プロセス】

(1)分割出荷:まず送信元で情報自体が分割したパケット単位で出荷。

(2)配達:ルータやスイッチ等のネットワーク機器がパケット記載の宛先を探し送付

(3)組立て:送信先で小分けにされたパケットを組み立てる

 

 また、パケット通信はその構造から以下の長所と短所を持つ。

【長所】

(1)多重化:物理的な一つの回線でも複数の端末との情報のやりとりが可能

(2)混在:異なる速度同士の通信が容易

(3)経路選択:メッシュ構造を有しているため、経路選択が可能で耐障害性が高い

【短所】

(1)遅延:転送等の処理性能に限界があるため、転送に時間を要する場合がある。

(2)パケットロス:パケットが経路途中で欠落する場合がある。